大企業総合職の方が転職を考えているなら、転職エージェントを頼るのがおすすめです。ですが、どう活用したらいいかよくわからない……という人が多いと思います。
私は20社の選考を通して3社の転職エージェントを利用しました。その結果、約2か月で3社の内定を頂戴し、年収100万アップ・私の強みを活かせる職務ポジションに転職することができました!
一方で、以下の点を注意してはじめから転職エージェントの頼っていたら楽でした。
★ 頼る転職エージェントは厳選する
★ 職務経歴書と転職理由のたたき台は自分で作る
★ 職務経歴書は50点でいい。100点は転職エージェントと目指す
★ 転職理由は自分が納得できるまで自己分析!
その理由とマッチする求人を転職エージェントと探す
今回は上記ポイントを筆者自身の体験談を通して、みなさまには気を付けていただきたいポイントをご紹介いたします。
お付き合いする転職エージェントを厳選しない

転職したい!!!とりあえず転職エージェントに登録して、いろいろと指南してもらおう!!

カモがネギしょってやってきたワン
会社の明後日の方向を向いた経営方針に我慢ならなくなり、転職を考えていた私は様々なエージェントサービスを申し込みました。幸いなことにたくさんのエージェントからお声がかかり、申し込み時からたくさんの求人をいただきました。
しかし……

なんか全然私の意向に沿った求人が紹介されない……
それもそのはず。転職エージェントは企業の募集に従い、企業へ人材を紹介することで報酬が得られるビジネスモデルです。転職エージェントにとって求職者は商材であることに注意しなければなりません。
短期離職(3-6か月)で報酬を返還させる仕組みもあるようなので、あまりにアンマッチな求人はそこまで紹介されませんでしたが、それでも半年以内で退職する方はそういないので、雑な紹介が散見されました。
転職活動の始めから自身に合った転職エージェントを探し出すよう動けばよかったです。最初のエージェントに違和感を感じ、その後10社ほど面談を重ねて、転職エージェントの手腕には差があることに気づきました。
転職エージェント目線では内定数 = 応募数 × 内定率 × 内定承諾率(入社率)ですよね
応募数を過度に増やそうとするエージェントはやる気が薄い傾向にあり要注意!
エージェント・企業・求職者の3方の利益をバランスを考慮できるエージェントを探しましょう
私は以下のポイントで転職エージェントが自分に合うか判断しました。
・面談または面談前アンケートで丁寧にヒアリングをしてくれる
・本音の転職理由を大事にしてくれる
・内定が得られやすそうな求人に誘導してこない
・前職の職務名(営業や事業企画・営業企画など)だけで求人を持ってくる
・連絡が土日を除きで36時間以上かかる
・一度に10社以上の大量求人を送ってくる
転職エージェントの目的はあくまで人材紹介に伴う報酬です。各社優れたセールストークで案内してくるので、ついつい志向と異なる転職先に応募しそうになります。相性のよいエージェントをじっくり選びましょう
職務経歴書と転職理由はエージェント登録前に作成しない

職務経歴書も作ってないし、転職理由もうまく言語化できないけど転職はしたいです!

やる気あるんかコイツ
拙くてもいいから、自分の経歴と転職理由を話せることが大事
職務経歴書とは転職活動におけるエントリシートのようなものです。
これまで応募者自身が経験してきた職務の内容(職務経歴)を自由様式で詳しく記載する書類です。記載項目としては、「職務経歴」のほかに、採用担当者に対してアピールできるような応募者自身の「活かせる能力」や「自己PR」、「志望動機」なども盛り込むことができます
私は職務経歴書も特に作成せず転職エージェントに突撃しました。
はじめての転職エージェントをJACリクルートメントで登録、初回面談を実施しました。職務経歴書を登録せずとも面談に進めるんですが、エージェントから「職務経歴書はありますか?」と聞かれて、「あ、、、まだ書いてません」と答えたときの苦笑いは心が痛かったです。本当にWEB面談でよかった。

絶対やめたほうがいいです。当時の自分が恥ずかしい……
とにもかくにも転職活動の最序盤に職務経歴書も作成と転職理由を文字に起こしてみることを強くお勧めします。
まず単純に口頭で自分のキャリアを説明するのは困難を極めます。事実と感情が入れ混じって、転職エージェントにはちゃめちゃに冗長な説明をしてしまう羽目になります。そして、思ったよりも自分の中でこれまで何をしてきたか全くまとまっていないこともわかってきます。
まずは職務経歴書で自身のこれまでのキャリアを振り返ってみましょう。何も立派なものを作る必要はありません。これから転職エージェントが商材である我々を企業に売り込むために、何度もブラッシュアップしてくれます。あくまで、自分自身の棚卸として作っておきましょう。
また転職理由も同様です。多かれ少なかれ、自分が抱えている現職への不満と転職先への希望があると思います。本音ベースで文字起こししておきましょう。ここで不用意にカッコつけたりすると、私みたいに志望企業の軸がズレて、面接中に「あれ?私なんでこの企業に応募してるんだっけ?」と混乱する羽目になります。
なお職務経歴書のフォーマットはなんでもいいそうです。利用する転職サイト等のフォーマットをひとまず活用しましょう。
転職エージェントも相手のやる気次第で対応を変える
転職エージェント目線で考えてみましょう。昨今の転職者数は総勢300万人規模と言われているそうです。転職エージェントの活用率が50%程度で推計してみると、150万人。この裏に実際に転職しなかった人たちがいることを考えると途方もない人数になるでしょう。
そんな中ですから、転職エージェントも注力する求職者を選別することになります。求職者は自身を優れた商材であることをアピールする必要があります。
前述の通り職務経歴書を作って面談に臨む望まないで、かなり転職エージェントの態度も変わりました。求職者が見極められる最初のハードルが「職務経歴書を作成すること」・「転職理由を明確に語れること」ではないかと感じました。
ちなみに職務経歴書すら見ずに求人票を案内してくる転職エージェントも存在します!そんな転職エージェントは絶対に関わらないようにしましょう。
職務経歴書は自分だけで作りこむ

作れって言われたし完璧な資料作成スキルを披露しよう!

誰も得しない徒労乙
職務経歴書はとても大事ですが、長い時間をかける必要はないと感じました。ある程度職務経歴書に関する情報収集を行った上で、まずはスピード重視で書き上げることが最重要です。
私の場合は数日かけて完璧に仕上げたつもりの職務経歴書を持ち込み、とても丁寧に「しっかり作りこまれてていいですね!ただ、こういった点が惜しくて~、ここを修正して~」と多様なご指摘をいただきました。普段の仕事と同じで、ある程度作りこんだらすぐフィードバックをいただく前提で動いたほうがよかったとしみじみ思います。
他者から評価いただくのが職務経歴書。必ず他者フィードバックによりブラッシュアップを進めていくのがおススメです!
転職理由と目的に嘘をつく

求人票で書かれてることレベル高すぎる……
理想は置いておいて、やれそうな求人を選ぼうかな

目的を見失っててウケるワン
転職理由は時間をかけて自己分析する
心強い相棒となる転職エージェントですが、所詮は他人。私たちの人生に一切の責任を持たない存在です。当然彼らのノウハウに基づき多様なアドバイスをいただけますが、自分自身の中に明確な意思がない場合にエージェント有利の志向に寄せられていくことが多々ありました。
例えば、A企業のB求人・C求人があった場合、Bはチャレンジングですが志望通りの案件。Cは要件としてはぴったりですがやや志望とズレる案件。その場合、エージェント的にはCの方が内定確率が上がるため、先方が意図せずともまずはC求人をおススメする……といった傾向があったように思います。
なぜ自分は転職をするのか?転職を通じて叶えたいことは何か?叶えるために必要なものは?
私自身エージェントと話している中で、ブレそうになるタイミングが多々ありました。そんな時に、たとえばテキストに起こしていた内容を振り返ると、正気に戻れました。
職務経歴書とは別に、転職理由や目的は自身の生の声をそのままぶつけて、ぶれないようにしてください。
根底にある理由と着地点である目的を明確にし、転職はその手段であることを忘れないようにしましょう。
その上で、第三者の壁打ちをお願いする
自分の気持ちを明確にすることを前提に、転職エージェント等の第三者へ壁打ちをお願いしましょう。
私も壁打ちの結果、「自身の考え自体が間違ってたかもしれない……」とか「考えすぎで視野が狭くなってる……?」と自分の考えに自信が持てなくなった時もありました。ただ、結果としてその逡巡が様々な可能性を考慮した意思決定に繋がりました。
正解は存在しません。自分の欲望を整理できていれば、優先順位をつけながら転職で叶える内容をブラッシュアップしていけます。
主体的にモノゴトを考え、それらを踏まえて転職エージェントに頼りましょう!
求人は転職理由とマッチするもののみ選ぶ
求人票はとんでもなく条件が高いような表現がなされていることが多いです。私はそれらの表記を見るにつれて徐々に「自分は転職市場で価値がないんじゃないか……」と疑心暗鬼になっていきました。

入社後に募集要件満たしてる人
そんないない気がしました。
文字だけではなんとでも書けますよね
そんな心理状態になっていくと、ひとまず「自分でもできそうな仕事」に絞った求人ばかりを選ぶようになっていました。私の場合、幸いなことにエージェントがその旨を指摘してくれ、「評価をするのは相手。準備した後はご縁。落選する前に、勝手に自分自身で評価するのはやめましょう」と諭してくれました。
遅る遅る目的を叶える求人のみ厳選して転職活動したことで、なんとか志望の企業に内定を得ることができたのでした。
転職活動と仕事の両立は非常に忙しくなるので、内定を得たらついつい転職活動を辞めたくなってしまいます。その時に手元にある内定が本望でない企業だったら……そんな時の判断に自信のない方は、はじめから転職目的に適う求人の応募をおススメします!
まとめ
記事をまとめです。今回の私の転職活動の学びとして、以下の通りです。
✓ 主体的に転職活動にチャレンジをしていくこと!
✓ 知らない世界のことは知っている人(転職エージェント)に聞くこと!
✓ 転職エージェントは所詮他人。転職活動の主導権は常に自分が持つこと!
主体的に準備を進め、ノウハウのある方にブラッシュアップをお願いする。普段の会社員生活と同じ考え方ですね。私は転職活動という言葉に浮ついて、なぜか0ベースで事を進めようとしておりました……。もったいない時間の使い方をしてしまいました。
みなさまの参考になれば幸いです。
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